Ryuto Side

天咲「私を、あなたたちmonochromeの仲間に入れてください」

強い眼差しが、9人を捉える。
その目には、過去の悲しみも憎しみも覚悟も全部詰まっているかのようだった。
それから天咲は犯人であるプロープル社のことなどを全部話してくれた。

天咲「…本当は紫ノ宮さんに銃を向けた後、自分の頭に銃を突きつけて脅して、認めさせるつもりだった。失敗したけど」
黄「…俺駆けつけて良かった」
紫「…だな」

天咲の決心は相当固いみたいだけど、涙目の篤志が首を振った。

白「ダメだよ!天咲の仇は僕達が討つから!」
緑「そうだよ、なんかあってからでは困る」
赤「天咲を危ない目に遭わせる訳にはいかない」

止める人が声を出す。
でも、天咲のこんな固い決心をこんなにも直ぐに否定していいのだろうか。

橙「…俺は天咲が、どうしてもって言うんやったら、それでもええと思う」
天咲「直樹、」
桃「俺も、いいと思う。天咲は強いし度胸がある。俺たちとの相性も悪くない」
黒「…それにお前、もしこれでやだって言ってもどうせまた1人で敵のとこ行こうとすんだろ」

賛成派も、中にはいるみたい。

紫「拓実の言うことは一理あるな。
また勝手に1人で調べられては困るし」
黄「龍斗はどう思う?」

流星に話を振られ、天咲は俺の顔を見る。

「俺は…、わからない」

わからない、これが俺の答えだ。
確かに、天咲の意思を尊重してあげたい気持ちはある。
でも、健斗や他の人が言うように、天咲に何かあったらと思うと、恐ろしい選択だから。
それに今ここで俺がどちらかに傾けば、きっと話がまとまってしまう。
みんなでもっと話し合うべきだと思った。