なんで天咲がいるのか、
なんで自分が天咲に銃を向けているのか、
自分でもこの状況が理解できない。
とにかく頭が真っ白で、
気持ちだけが先走って口から溢れ出る。

天咲「…やめてよ、物騒だよ紫ノ宮さん」
「そこで何してた、!」
天咲「大学のレポートしてた」
「なぜ篤志のパソコンを?」
天咲「あー、なんか私のパソコン調子悪くって、篤志の借りちゃった」
「…そこにあるファイルは?」
天咲「これ?落ちてたから拾ったの」
「それで信じると思うか!」

声を荒らげてしまった。感情的になってはいけない。
でもおかしい、
さっきから焦る動作が何一つ見られない。

天咲「信じてないなら見てみたらいいじゃん、ほら」

パソコンの画面を中途半端に向けられる。
近寄って、確かめる。
…Wordの画面に、実験のレポートがつらつらと書かれていた。

その刹那、

パシッ
カチャ

銃を天咲に奪われてしまった。

天咲「ふふ、取られちゃったね笑」
「天咲、お前…」
天咲「ごめんね、こんなやり方しか出来なくて」

そう言って、俺の額に銃口を向けた。