Sora Side

本当は、お父さんにもお母さんにも話したいことは沢山あった。
私を最後まで守ってくれてありがとうってことや、
どん底だった私を救ってくれた9人のこと。
それに、あんなに嫌いだった合気道も、役に立つ時がきたこと。
沢山話したいことがあったけど、

でも時間が無い。とりあえず、必要なものを持って外へ出ないと。

気に入っていた衣類、もしものためのスーツ、
そして化粧品と通学用のリュック。
その中にノートパソコンや教科書などを一通り詰めた。

黄「もう行けそう?」
「うん、今準備できた」
黄「1個持つよ」
「ありがとう」

こうして、私たちは家を後にした。

「また戻ってくる、必ず」
黄「よし、出発するぞ」
「お願いします」

そして家へ戻ってきた。

赤「おかえり。お疲れ様」
「ただいま」
赤「朝ごはん出来てるから、食べよう」

こうして、またいつもと変わらない日々が始まった。