全部の話を終えた時、天咲は俺の手を取った。

天咲「光成の疑い深さは、皆への愛だって話聞いてて思ったよ。
もし仮に誰かが間違った道へ行こうとしていても、
それにいち早く気がついて正してあげることができる。
厳しくてもそれが優しさになるんだから、光成の良さとして認めてあげていいんだよ」
「…うん、」
天咲「あと、単純に錯誤相関って言う場合もある。
人間は直ぐに物事に関連をつけて合理的に考えたがる性質があるの。
だから今回のも連続して起こってる出来事が、
全く別の事件なのに、一緒に見えてるだけかもよ?」
「そうか、」
天咲「それに、直樹と大地なんて、あの2人嘘つくの下手そうだし!
うちには篤志がいるから直樹が何か企んでたら直ぐに気づくよ?」
「ふふ、それもそうか笑」

錯誤相関に惑わされていた俺も、あの2人と同じくらいアホなのかもしれない。
直樹、桃田、疑ってしまって悪かった。

それから、

紫「光成!探してた資料ベッドの下に入ってた!」
白「こないだのデータ、間違って別のファイルに保存されてたみたい!」

天咲の言っていたことが、大当たりするかのように平和な日常が帰ってきた。

天咲「よかったね」
「ありがとう、天咲」
橙「なんや、今日騒がしない?」
桃「なんか分かんねーけど賑やかで楽しいー!!」
天咲「2人とも光成に迷惑かけちゃダメだよ?ね?光成!」
橙・桃「へ?なんかした?」
「ふは、いや、こっちの話笑」

平和が訪れた、









そう思ってた、この時までは。