慌てるターゲット。それもそうだ。
あんなに可愛らしい子が、自分の危険を顧みず俺たち9人に助けを求めた。
なかなか無茶な計画だったけど、
自分の環境で利用できるもの全てを利用して、
最後まで諦めなかったんだ。

天咲「あんたに教えていないmonochromeの情報を2つ教えてやるよ。
ひとつは、メンバーの中にテレパスがいること。
そしてもうひとつ…



私はmonochromeの10人目の始末屋、Skyだ」

バシッ____

彼女がターゲットの溝内を蹴った。
俺たちはそれを合図かのように、部屋へ入った。

紫「Sky、迎えに来たよ」
「助けに来てくれてありがとう…Red」
「はい、いくよ」

そう言って、俺の腰に差してあった銃を投げる。
それをキャッチしたSkyは痛みでうずくまるターゲットに跨り、
銃弾の入っていることをまるで相手に示すかのように確認した。

《や、やめろ…………まって、くれ。
頼む…………!!!》
天咲「ずっと待った。1週間、この時のためにあなたに服従するような素振りを見せてきた。
あなたのように仲間にさえ信頼して貰えない人とは違うの。残念ね」
《……何、を!!》
天咲「ついでに言うけどこのスーツだって、
ほら見て?私の仲間がくれたもの。
あんたに渡ったチップも偽物よ?
私をおもちゃにすることに必死で気づかなかったのね?」

冷静に、それでいて冷徹に。
Skyはジリジリとターゲットを恐怖へ陥れている。