あたしを撫でる、君の手が好き。


ただのおつかいなら断りたいのに。どこか威圧的な笑みを浮かべるあっくんの目がいつもより怖くて、なんとなく逆らえない。

炭酸が飲みたいってことか……

戻ってくるときに、ペットボトル振りながらおもいきりダッシュしてやろうかな。

そんなことを考えていたら、富谷くんがあたしに笑いかけてきた。


「シロちゃんが購買行くなら、俺も一緒に行こうかな。喉渇いたし」

富谷くんがそう言った瞬間、あっくんがあたしの腕をつかむ力が強くなる。

指が食い込んでくるくらいの痛さに、肩がビクッとあがるほど驚いた。


「そういえば、さっきハルナが富谷のこと探してたけど」

後ろから聞こえてきたあっくんの声が、やけに低く響く。同時に何かが妙に引っかかった。

『ハルナ』って、誰だっけ……


「えー、何の用だろ」

「知らないけど、戻ってきたらすぐハルナの教室に来いって」

「えー、めんどくせ」

「急ぎっぽかったし、早く行けば?」

気怠そうに顔を顰める富谷くんを、あっくんが急かす。