あたしを撫でる、君の手が好き。


「それは別にもういいよ。大丈夫ならよかったし。それだけじゃなくて実はもうひとつシロちゃんに聞きたいことがあって……」

「うん?」

「昨日俺が送ったメッセージって見た?」

「昨日?」

ジッとあたしの顔色を窺うように見てくる富谷くんに、小さく首を傾げる。

昨日は富谷くんからのメッセージなんてこなかったはずだけど。


「そっか。2日前にシロちゃんに着信を残してから、送ったメッセージに全然既読がつかないから。もしかして、未読スルーされてんのかな、って」

富谷くんがそう言って、めずらしく自嘲気味に笑うから驚いた。


「そうなの?ごめんね。あたしはあれから何のメッセージも受け取ってないんだけど……どうしてだろう」

「そっか。それだったらいいから。気にしないで。通信状況の問題かも」

「待ってね。今確かめるから」

スカートのポケットからスマホを取り出して、メッセージアプリを指でタップする。

そのとき不意に横から陰が落ちてきて、スマホを持った手がつかまれた。