あたしを撫でる、君の手が好き。


「シロ、こんなとこに隠れさせてごめんな。大丈夫?」

徳永さんが教室から出ていってしばらくすると、あっくんがあたしに近付いてきた。

三角に立てた膝に顔を押し付けて蹲っていると、あっくんが教卓の前でしゃがむ。


「シロ?」

あたしを呼ぶ、あっくんの優しい声が耳に届く。


「シロ?どうかした?」

あっくんが気安く頭に手をのせてこようとするから、あたしは膝に顔を押し付けたまま、頭を激しく左右に振った。

あたしの反応に、あっくんの手が驚いたように跳ね退く。


「シロ、なんか怒ってる?」

教卓の下に押し込んだあたしに徳永さんからの告白を聞かせたうえで、間接的にフったくせに。

優しい声でそんなふうに問いかけてくるあっくんは、鈍感でズルいと思う。


「シロ?」

「あたしのことはしばらくほっといて。今、顔あげられそうにない」

震える声でそう言うと、あっくんが遠慮がちにあたしの腕に触れてきた。