「あれは、そういう意味じゃないと思う。俺がこれ取ったときに、春菜が『欲しい』って言うから、取り方のコツを横で教えただけ。取り方教えてくれて『ありがとう』って意味だよ」
「欲しいって言われたのに、そのキーホルダー、徳永さんにあげなかったの?」
「なんで春菜にあげないといけないんだよ」
「だって、この頃、あっくんと徳永さん仲良いでしょ?」
「そうか?」
「そうだよ!」
語気を強めて言ったら、あっくんが意外そうに目を見開いた。
そんな身に覚えがないような顔をしたって、仲良くないとは言わせない。
お互いに名前で呼び合ってるし。あっくんと話してるときの徳永さんは、あからさまに嬉しそうだし。
「あたしは、あっくんが付き合いだしたのかなって……」
「誰と?」
「徳永さんに決まってるじゃん!」
とぼけた顔で訊いてくるあっくんのことを、ジッと見上げる。
だけどあっくんは、困惑気味に首を傾げるだけだった。



