「ごめん、モモちゃん。なんか、変なことに巻き込んじゃって」
立ち止まって手を離すと、桃佳があたしの顔をそっと覗き込んできた。
「あたしは大丈夫だよ。それより、るみのほうこそ大丈夫?」
「うん、あたしは……あっくんに犬扱いされるのなんて、慣れてるし」
だからって、あんなふうに意地悪な言い方をされたのは初めてだから、結構こたえたけど。桃佳に心配かけたくないから、へらりと笑う。
体育祭委員で徳永さんと親しくなってからのあっくんは、今までと全然違う。
特別な女の子ができると、他の女子に対する態度はこんなに変わってしまうもんなのかな。あ、あたしは女子じゃなくてペットか。
深いため息を吐くと、桃佳があたしの頭をよしよしと撫でて慰めてくれた。



