「ちょ、まっ、な、成瀬くんっ、手を。」 焦る私の声で一度成瀬くんが立ち止まった。 「手? …一緒に教室行くなら離してあげるよ。」 ……え? そ、それって、どっちにしても一緒に教室に行くってこと!? というか、手が……。 自分の左手首を見て急に恥ずかしくなった。 「三島?」 …む、無理ーーーっ!! 慌てて右手で抱いていたスクールバッグで顔を隠した。 絶対顔が真っ赤になってるっっ! こんなんで教室行けないっっ!!