「……お礼なんていいよ。俺がケーキを食べたいだけだから。」 危うく三島の声を聞き逃すとこだった…。 「でも………あ。成瀬くん、チョコは平気?」 「チョコ…?平気だよ。なんで?」 チョコと言われた瞬間、胸が軋んだ。 あの時のバレンタイン。 いつも何か作ってくれた三島がバレンタインの時は市販のチョコだった。 そうだ。 三島の性格なら、バレンタインの日に手作りなんて作るわけない。 きっと本当に好きな男にしか作らないだろう。 そう思っていたから胸が苦しくなった。