「へぇ。
総務なら時々関わることもあるかな?
宜しくね、川村さん」
「あ、は、はい…」
やばいよ。
別人だよ。
雰囲気ぜんっぜん違う。
いや、ほんとに別人なのかも?
双子なのかも!
「志崎部長って、双子だったりします?」
「いや、違うよ」
と、答えたその顔は、
さっきみたいに笑ってない。
「奈紗ちゃん、
どこかで、志崎部長と同じ顔でも見たの?」
げっ!かなっちってば、
ドンピシャなこと言わないでよっ!
「そんな訳ないよね」
志崎はそう言って
テーブルの下で
私の足を思い切り足を踏みつけた。
「いっ!!!」
ったぁぁー!
何すんのっ!
志崎の恐ろしい視線を浴びて、
何かの危険を感じ、悲鳴を飲みこむ。
こいつー!
分かってる!私が金曜の女って
気づいてるー!
そりゃそうか。
あんなに顔接近したんだし。
でもって、
私たちが知りあいってこと、
かなっちに言うなって意味か!



