「別に。
お前、こういうの、望んでんだろ?」
そんなの一回も言ったことないけど?!
「あ、そうだ、忘れてた」
湊斗はそう言って、一度席をたつと、
寝室から何かを取ってきて、
私の前にトンっと静かに置いた。
「ん」
んって…
何なのこの紙袋…
…あれ?え?
ちょ、これ…
誰もが知ってるフランスのブランドの
ロゴ入ってるよ?!
「な、何…?」
「お前にやる」
えー!!
これ、紙袋の中身は
その辺の物とかじゃないよね?
湊斗に限ってそんなことしないよね。
「開ける前に、
俺様の前に膝まづいて、
上目づかいで、
『ありがとうございます、
湊斗王子様』って言え」



