「私には女子高生みたいな
何でも嬉しいピュアハートはないの。
彼氏が迎えに来たくらいで、
テンション上がんないから」
「ったく…」
歩きながら湊斗が私の肩に手を回して、
引き寄せた。
「な、何よ?」
「お前さ、俺様に気つかってんの?」
なんで、いちいち耳元で囁くんだろ?
この人は。
ドキドキするんだって。
それに、気なんてつかってないけど。
むしろ言いたいこと
バンバン言ってるつもりだよ。
しかも、湊斗がそんなこと聞くなんて…
今日の湊斗、変!
この前エレベーターでキスしてきた時は、
いつもの俺様湊斗だったのに。
「クリスマスプレゼントのこと。
なんで言わねぇの?」



