「わ、わかった。 行くよ…」 パジャマの上からコートを着て、 湊斗の家までのろのろ歩いた。 もう… お風呂上がりなのに、 冷えて風邪引くじゃん。 「おっせーよ」 インターホンを押すと、 湊斗が出てきて、 私の腕を掴んで部屋に引き入れた。 「なに、お前、風呂入ってたのか?」 「うん」 「じゃあ、ちょうどいいな」 「何が?」 ひぃっ! やばいっ!湊斗、何か企んでる顔してる! 「俺もさっき入ったとこ」 と言って、湊斗は私の腕を掴んだまま、 玄関に一番近い部屋のドアを 勢いよく開けた。