いやいや、それはない。 めしつかいは終わったし、 あれ以来連絡きてないし。 どうしたの、湊斗! あ、やばいっ! 話終わったみたい。 こっちに来る! 「あ、奈紗」 あーあ… 湊斗に見つかっちゃった… 「あれ?湊斗? こんなとこで会うなんて偶然だね」 慌てると怪しいから、 平然を装う。 「……」 「……」 で、何なの、この沈黙。 「じゃあな」 え?もう行くの? 私に言うことなんて、 何もないのかな? 湊斗は私に背を向けたから、 慌てて腕を掴んだ。 「あ、ちょ、ちょっと待って!」 「何?」