先生、アツいところは何も変わってないんだけど。
見たことのない先生の怒りを目にすると…この件を、先生はどれほど重大に捉えているのかがわかる。
「ここは学舎だ。学問だけではなく、社会常識をも教える場であるのに。生徒に絶対の権力を持たせて差をつけさせるなんて、あってはならないんだよ…」
そして、悲しんでる。
「…だから、これを機に膿は出す」
その発言。
先生…本気だ。
すると、校長室のドアをコンコンとノックする音がした。
皇先生は目の前に座ったまま「はい、どうぞー」と返している。
誰か、来る?!
少々慌てて振り返ってしまったが、先生は「大丈夫だよ」と言っている。
「彼らは協力者だ。今までのことから少々疑心暗鬼になっていたんだけど…橘、君が来ると知ったら全面協力してくれることになったんだ」
「…え?何で」
なぜ、俺なのか。
すると、皇先生はいつもの穏やかな笑顔を見せている。
「…君を信頼しているからじゃないか?」
ドアの向こうから現れた姿と、すぐに目が合う。
…何でなんだ?
俺、何も言わないでここを出ていったのに。
なのに、それでも…。
「…伶士っ!」



