(………)
そこでパチッと目が覚める。
そこは、いつもの見慣れた自分の部屋。
日が沈んでしまったのか、電気もついてない室内は薄暗くなっていた。
今日は日曜日なんだけど、高校の卒業式で学校へ。
俺は一年なのであまり接点がなかったけれども、一応お世話になった三年生の先輩方を見送るために、式に参加。
それから帰ってきて、ご飯を食べたらちょっとうとうとしてしまい、昼寝をしていたけど…外が暗くなるなんて、どれだけ寝ていたのだろうか。
また…昔の夢を見た。
最近、よく昔の夢を見る。
何でなんだろう。
しかし、あまり気に留めておくことはなく、体をムクッと起こす。
欠伸をしながらもベッドから降りて、部屋を出る。
階段を降りて、忠晴がいると思われるダイニングに向かう。
だが。
「…おー!伶士、昼寝してたのか?」
「あ、柊斗さん!」
少し離れたリビングの方から、手を振ってくれるのは。
親父の学生時代の親友であり、瞳真くんのお父さんである柊斗さんだ。
隣には親父もいる。



