…ええ、かつて一度過ちを犯してしまった相手。
カレシがいるにも関わらず、俺には嘘をついていたという、あの人。
あの夜で、あれっきり…と、いう風にはなかなかしてもらえず。
顔を合わせる度に、こうして何かと話し掛けられるのだった。
俺達のことは、結構噂になったので。
こうして二人でいるところを、周りに見られるのはちょっと…。
と、俺は思ってるんだけど。
「そうだそうだ!春休み何やってるの?部活ある?」
富岡さんは、そこのところを別にどうこう思ってないらしい。
話し掛けられながらも、スーッと俺のかなり傍まで寄ってくる。
くっつきそうなぐらい。
「部活…は、あるけど」
と、返答しながら距離を離そうと思わず一歩下がるが、そのぶん彼女はその距離をまた詰めてくる。
関係を持った強みなのか、随分積極的だ。
この子もまた、御堂さん同様…上目遣いだ。
あからさまに下心満載。
っつーか、くっついてくるんじゃない!
「じゃあー?部活の帰りとか?…どう?」
…どう?って?
また、お誘い…!



