そして、翌日。
球技大会最終日の午前中には、バスケの準決勝があって。
二年生の男バスエースのいるクラスには、勝てなかった。
もう、敗退だ。敗退。
それはそれは悔しいことは悔しいんだけど。
終わった途端、じわじわと構っている余裕が微妙に無くなる。
なずなは…なずなはどこだ!
と、思いながら、ソワソワと辺りを見回しながら、体育館から一人、教室に向かう。
なずなは俺達の試合の前に、すでに自分の試合が終わっているから、教室にいるんじゃないかと予測して。
…しかし、こんな時に限って。
トラップが待ち受けているもんだ。
「橘くん、橘くん!さっきの試合惜しかったねー?」
階段を上がりきり、一年教室のある四階の廊下に降り立った時。
偶然、鉢合わせてしまった。
彼女は俺の姿を見つけるなり、こっちに駆け寄ってくる。
「あ…富岡さん」
「バスケも上手いんだね!男バスに負けてないもん!凄いすごい!」
「ど、どうも…」
ヤバい。富岡さんだ。
女バスの富岡さん。



