俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~


そうか。そうだったのか。



二年前、なずな達が戦ったという悪い妖怪…それが、あの黒い翼の彼と、その仲間達、マントラ。

と、いうことか。



「まあ…なずなとしては、あのリグ・ヴェーダは、最も忌むべき人物なんだろうけど」

「それは…唯一の生き残り、だからですか?」

「うーん…」



綾小路室長、言いづらそうにしている?



と、思ったが、少しの間を置いた後、口を開いた。



「なずなの父を攻撃し、病院から出られない体にした張本人が…あの、リグ・ヴェーダ。あと…」



あと…って、その事実だけでも衝撃なのに。

まだ、何か因縁があるのか?



「…リグ・ヴェーダを取り逃がしたのが、なずな…だからかな?」

「え…」



なずなが…取り逃がした?



「…『事変』も佳境、最終決戦みたいなものに入ってた頃の話なんだけど。この地、札幌の各地に魔界との通り道が開けられるということで、神童や我々が手分けしてその封印に当たるという作業を行っていたんだ」



目的地の地下鉄駅に到着し、出入口前で路上駐車をする。

室長はハザードを付けていた。