…さっきから黙って二人の口論を見てるけど。
ただの一方的な意地の張り合いのようだ。
くだらない。
非っ常に、くだらない。
「…小さい頃から見てる?!じゃあ、昔から私の顔をしょぼいとか思っていたのか!」
「イイエ。お母さん譲りの美人さんですよ。なずなサンは。可愛いですネ」
「そーんな褒め言葉吐いても今さら騙されないぞ!」
だが、しかし。
二人の口論を見てると、イラッとするのは何故か…!
「おかしいですネ。会うたびに言ってるじゃないデスか。可愛いって。本日も可愛いですヨ」
「おかしいのはおまえだ!…このすっぴんに近い顔が可愛いワケはないぃっ!」
「おかしいですネ」
何か、腹立たしい。
腹立たしい…!
イライラしながら、その腹立たしい光景を見守っていると。
(…ん?)
今、なずな。
後ろにガクッと揺れた。
どうした…?
異変を目にして不安を抱えてしまうが、ヤツはまだ玲於奈をギャーギャー捲し立てている。
気のせい?と、思った。
…のだが。



