俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~


「魔獣…これからどうなんの」

「取り敢えず本部の地下で取り調べ。拓狼さんが魔力照合したり、鑑識でもいろいろ調べる」

「そうか…」




ラウンジを出て地上に上がると、すでに日も暮れて辺りは暗かった。

正面玄関口を出ると、春には程遠い冷たい風が吹き付けていて、体は震える。

そんな中でも、玄関前の広場は先ほど同様、物凄い人の数だった。

恐らくほとんどが警察の人間。





…さっき、ラウンジの前で皇先生と出くわした。

皇先生の隣には綾小路室長がいて、これからラウンジに入るものと思われる。



先生は俺に「お疲れ様、ありがとう」と笑顔で一言だけ告げて、中へ入っていった。



先生も、あの現場を見るのか。

ドラッグのことも…知ることになるのか。



胸が…痛い。





パトカーは一台もないが、横付けされている車の数が多い。

これ、たぶん警察関係者の車なんだろう。

向こうには、警官たちに連行されているVIPたちの姿が見えた。

警察に連れていかれるのか…。



そんなことをボーッと考えながら、また辺りを漠然と見回していると。

俺の姿を見て、その輪から外れてこっちに駆け寄ってくるのが、一人。



「…伶士!伶士っ!」



…薫だ。