しかし、それはその一瞬だけで。
綾小路室長の様子はすぐにコロッと変わり、元通りになる。
「…それはそうと、高橋くん。君のお母様、警視総監の姪っ子さんらしいですねー?」
そう告げられた高橋、ふんとドヤ顔になるが。
「…ですが、大変申し訳ありません。私、末端の末端の地下住人の者なので…警視総監も私を『知らん!』だと思います…」
「…は?」
「まあ、私も特別班のポジションにいる以上、そんな圧力掛けられても『知らん!』ですがね?」
すると、向こうからデカチョー山さんが「よく言った!」と、ガッツポーズをしている。
しかし、そこで突然笑い声が発生する。
「…あはは!…あははは!…バカじゃねえのか!」
またしても、高橋だ。
なぜ、笑う?
笑いの毒キノコ…?
そして、高橋はギラギラとした目で、挑戦的に言葉を投げ掛ける。
「…おまえ、覚えてろよ?…俺は、俺は選ばれた人間だ!…後で泣きを見ても知らねえからなぁっ?!…あははっ!あははは!」
なぜか、高橋は笑い続けている。
窮地に陥ってるはずなのに。



