俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~


その冷ややかな一言は。

あれだけあーだこーだ騒いでいた連中を一気に絶句させ、黙らす。



「…大事なのは、そこですよ?こんな動物園にいるような大きさの生き物を、学校の地下で飼っていることに、何の疑問を持たない。そこは、一般常識からかけ離れてるとは思いませんか?」



その、冷ややかな綾小路室長の静かな反論は続いていた。



「ましてや、そのバケモノのいる檻に人間を閉じ込めて、恐怖に怯えるその姿を観賞して笑っていたんですよね?…条例云々の話ではなく…立派な監禁、傷害、恐喝だと思いますけど?」

「ぎ、疑問に思ってなかったワケじゃありませんっ…」



そこには、猪狩が。

手も声も震わせながら、俯いたままようやく喋っている。



「…猪狩おまえぇぇっ!」



高橋の怒号が飛ぶが、猪狩がそれをビビって気にする様子はなく。



「…で、でも…言えなかった…。否定すれば、今度は自分がやられる…それが、恐かった…だから、言えなかった…。でも、それ自体がもう『罪』なんですよね…?」

「………」



そう言い切って、ああぁぁ…と、猪狩は項垂れる。

こいつは…わかっていたんだ。