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『…警察?!』





VIPレディクラたちは、ここでようやく理解したらしい。

これは、自分たちがやっていた魔獣の所有は、警察が取り締まるべき犯罪であることを。

俺達の言っていたことも。



「は、ハメたのか?!俺達を…!」

「…ハメてねえし!…だから!最初からそうだと言っていただろうがあぁっ!」



なずなが反論するのは無理もない。

こいつら、一向に信じようとしなかったよな。俺達がハッタリかましてると思ってたよな。ずっと。

ホンモノが出て来てようやくその意味を知る…のは、無理もないか。






「…で、この男子、おまえのカレシ?」



綾小路室長の話を傍らで聞いていた中、先ほど魔獣を止めに入ってくれたスーツ姿の男性は、来るなり急にそんな質問をなずなにぶっ込んでくる。



「は…はぁっ?!ちげーし!…今ここで聞くことか!」

「じゃあ何で二人抱き合ってんの」

「…あぁっ!」



彼の言うとおり。

俺となずなはさっきの体勢のまま、未だ抱擁…抱き合ったままの状態だった。

指摘された途端、なずなは「わわわっ!」と声をあげて、俺から離れていく。