その声を耳にしては、ハッとさせられる。
鳴き声に被せるように、聞こえる言葉。
やっぱり、その声。
魔獣の声なのか?
しかし、顔面もろにぶち当たって、一度はよろよろと地に崩れるも、リバースも早く、すぐに体を起こして周りをギョロギョロと見回して、人間の姿を探す。
人間逃げて、と言いつつ。
人間を追いかける…?
【…きず…つけた…くないよ…】
もしかして、魔獣は。
この今の凶暴化、自分の意ではないのか?
【…もう…つかれ…た…おなか…すいた…】
そして、もう一度ギャアァァァッ!と悲鳴をあげる。
【…お…かあさ…ん…ごめ…んなさ…い】
ただの、不穏な悲鳴じゃない。
【…にんげ…んのち…のん…じゃっ…たよ…】
響き渡る声には、痛みとか、悲しみとか。
【…ごめ…んなさい…にんげ…ん…ごめんなさ…い…】
震動と共に、耳に伝わってくるんだ。
魔獣の、苦痛の悲鳴が。
【…くるしいよ…いたい…よ…】
「…私が助けてやるっ!!」



