しかし、そんなツッコミより、他にやるべきことがあるので、正解数が中途半端な答案はさておいて。

胸ポケットに忍ばせていたあのペンギン様ボールペンを取り出し、生徒手帳を下敷きにしてその答案の裏にスラスラとペン先を滑らせる。



「何書いてんの」

「…その地下階の見取り図」

「え。行ったことあんの?!マジ?!」

「何回かある」



…高等部のVIPラウンジは、生徒みんなが入れるわけじゃない。

VIPとレディクラの他、その縁の生徒。

VIPから許可を貰わないと、入室を許されない。



俺は…何回か入ったことがある。

昔、沙羅先輩に呼び出されて、何度かそこで会った。

橘の弟ということで、VIPには顔も知られていたし。



覚えてる限りでは、ざっとこんな感じ…。



…の、作品を書き上げ、なずなに見せる。

なずなが見せてきた見取り図と方向を合わせて描いてみた。




「うわ。おまえなんかうまくね?さすが建設会社の社長の息子」

「関係あるか」