地にへたりこんだ高橋を背に庇い。
あのピンクのガラスの盾、蓮華曼陀羅陣で魔獣の攻撃を防御しているなずなの姿が…。
左耳のピアスが、キンキンと輝きを放っていた。
従者スーパーパワーか?
「行けっ!…くっ」
振り下ろしかかった魔獣の左足を、なずなは蓮華曼陀羅陣を使い、両手で上へと押し返す。
もう、お馴染みの光景、筋肉番付勝負だ。
「…呪文言も唱えず無理矢理呪符を剥がしたら、魔獣は凶暴化するんだ!こうなったらもう手が付けられない!…早く行け!逃げろ!…ふぬぬぬっ!」
地に座り込んだまま少しずつ後退りしている高橋に必死で呼び掛けながら、なずなは荷重のかかった蓮華曼陀羅陣を手を伸ばして押し上げる。
魔獣に完全圧倒され、先程の勢いを失った高橋は「ああぁぁっ!」と、悲鳴をあげながら雑に立ち上がってその場を離れた。
「…全員、部屋から出ろ!」
そう言い放った後、「…ふんっ!」と、掛け声あげて更に蓮華曼陀羅陣を押し上げる。
手を離すと、ピンクのガラスは魔獣を巻き込んで前方にスピードを付けて押し進んでいく。



