俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~


「あと、このバケモノで生徒や先生をイジメるのはやめろだとか、ずっと頭を下げていたらしい?」

「それで…」

「はっ。こんな面白いモン手放すワケねえだろ。みんなで笑い飛ばしてたら、一緒にいた星天のヤツが『もういい。バカは勝手に死ねよ。許されないわ!』って捨て台詞吐いて泣く泣く帰った、ってワケ」

「………」

兄貴が…?



「…だなんて、昔話はここまでだ」



そして、高橋は。

なぜか、傍にある檻に手を入れていた。

魔獣というバケモノがいる檻の中へ、躊躇なく手を入れる。



「…やめろ!何をしている!」

「へっ。こうすれば…」



高橋の手は、魔獣の方へ伸びていて。

それに気付いたなずなは、真っ先に声をあげる。



「…それに触るな!」



制止されたにも関わらず、高橋の手が触れたモノは。

魔獣の体に貼ってある、霊符。御札だった。

それを、指で詰まんで躊躇なくベリッと剥がす。



《…ギャアァァァーッ!!》



突然、魔獣の口から断末魔のような悲鳴があがる。

先程のような耳障りな金属音ではない。

本当に、恐竜のような悲鳴だ。

そして、苦しんでいるかのように、魔獣は体を震わせてその狭い檻の中をのたうち回り始めた。



…何だ?!何が起きた!