「…こんなバケモノ所有が条例違反だ?…おちょくってんのか!いい加減にしろよ!」
今度は高橋の目が血走っている。
その視線が捉えているのは、なずなだ。
怒りの矛先は、完全になずな向いている。
しかし、そんな中で。
俺の方をもチラッと見た。
「橘…まさか、兄貴と同じことしに来るとはな?」
「…え?」
兄貴と…って?
「…俺の兄貴が言ってたよ。このバケモノを買った時。滅多にここに立ち寄らないおまえの兄貴が、突然ここに現れた。…星天高校の制服を着た男子を連れて」
「…兄貴が?」
星天高校の男子と…って、兄貴、星天の学生に知り合いいるのか?
聞いたことない…。
「…で、突然現れたと思ったら、みんなの前で頭を下げてよ?『その魔獣は危ないんだ!みんなにも危険が及ぶから、今すぐ手放して返してくれ!…そいつを元の世界に返してやってくれ!』だってよ?…頼智さん、急に頭イカれたんじゃねえかって、みんなで笑っちまっみたいだぜ?」
「………」
兄貴が…この魔獣を?
返せって…頼んでいた?
そんなこと…。



