「………」
またしても、高橋に。
またしても、目が点だ。
「だからよ?また泣きながらこの学園を去れよ。…あははは!」
何?…それを言いたかったワケ?
(………)
いや。いやいや。
さっきの会話を盗み聞きして、二人がデキてるのはなんとなくわかっちゃいたけど。
…冬に、復縁を求めてきたのは何だったんだ?薫?
と、いう話にもなるんだけど。
でも、どっちにしろ、今現在他に好きな人がいる俺には、もうどうでもいいことだった。
どう反応して良いかわからず、ノーリアクションとなってしまったが。
高橋は薫を腕の中に、勝ち誇った笑みを俺に向けている。
何で勝利の気分味わってんの?この人…。
「…れ、伶士っ!ちょっと待って!…話を聞いて!」
だが、しかし。
呆然としている俺に、弁解を求めてきたのは、薫だった。
高橋の腕を振り切って、俺の前にやってくる。
「か、薫!」
「違うっ…違うの伶士!話を聞いて!…ちょっと、二人で…」
「え…」
「…違うって何だ薫!」
「裕貴さん、ちょっと静かにして!」



