「なぁ?」と、高橋は反応を求めてくるが。
思わず目が点になってしまった。
な…何を。
何を、この男は言い出すんだ…。
俺が、薫の様子を見に来た?
いや、確かに。
学園のことが気になって、この捜査に首を突っ込んだのは間違いない。
凌憲たち仲間の身を案じていたその中に、薫も含まれてはいたが。
薫に未練たっぷりっていうのは…。
いつの話をしている。
ガクッときてしまう。
この男、発想がどこまでもスゴいな。
とんでもない根性だ。
しかし、俺が学園を去った理由はやはりそんなことになっていたか…。
仕方ないといえば、仕方ないけど。
残念な感じ。
俺のそんなガッカリした気分など、知る由もなく。
話はどんどん進んでいってしまう。
「…だけどよ?残念だったな」
「…え?」
残念?いやいや。
発想がおめでたいおまえが残念だよ。高橋。
しかし、違う意味で更に残念な展開の話をされるのだった。
「薫、今は俺のオンナだから。わざわざ参上したのに、残念だったな?」
そう言って、高橋は薫の肩を抱いて自分の方に引き寄せる。
身を寄せられた薫は「ち、ちょっと!」と慌てていた。



