しかし、そんな静けさの中。



「ははっ…ぶはははぁっ!あははは!」



一人、大爆笑しているヤツがいる。

またしても、高橋だ。



「そんなに可笑しいか」



淡々と尋ねるなずなに、高橋は笑いが止まらない。



「あははは!…おまえ、何言ってんの?条例違反?何それ?」

「………」

「…ハッタリかましてんのか?脅しだろ!…正直に言えよ!」

「正直に?何だ?」

「…カトレア会が橘に頼んで、田丸のことを調べに来たんだろ?!なぁ?!」



え…。



「芦屋がすげえ勘繰ってきてるからな?…まさか、部外者使ってここに侵入させるとは思わなかったよ!」



高橋の脳内で、話がとても飛躍していることに、ガクッとさせられる。



…え?カトレア会が?俺に?

田丸さんの?…え?何?



全っ然、見当違い!…でも、ないけど。



「………」



なずなは、無言、無表情で…。

…いや、無表情キープしながらも、笑いを堪えている!

顔がプルプルいって…めっちゃ笑うのを我慢してる!

何だそりゃ!今にも笑いそうだ!笑え!

笑ってしまえ!