いったい誰がこんなことを!
…とは、言わなくても、この状況からしてわかるだろう。
伊藤さんをバケモノのいる檻に平気でぶちこんで、助けずに、平気でその様子を突っ立って観賞している。
ここにいる奴ら、全員…!
やること悪どいってわかっちゃいたが…ここまでやるのか?!
「やめろ!…おい!」
一度は取り上げた猪狩を再び俺に乱暴に押し付け、なずなはそのバケモノの檻へと身を乗り出す。
しかし、行く手を阻むかのようになずなの前に立ちはだかったのは、二年の藤村。
「何邪魔しようとしてんだよ、おまえ」
「…あぁ?」
藤村は、なずなに圧をかけるように上から見下ろしている。
対するなずなも負けちゃいない。
「邪魔なのはおまえなんだよ。あぁ?」と、下からギッチリと睨み付けている。
ヤンキーのメンチ、再び。
「…あの女子を、あの檻に入れたのはおまえらか?」
なずなが質問をぶつけると、辺りは一瞬シーンとなる。



