連中は俺を見てやんやとザワついているが。
俺はあえてのノーリアクションでいた。
…いや、説明できないでしょ、これ。
警察の捜査のお手伝いしてますとか。
ザワついているのを、他人事のようにただ眺めるのみ。
俺もメンタル強くなったもんだ。
「伶士、何で?…どうしてここにいるの…?」
薫が俺を見つめながら、そう問い掛けた時。
ガシャン!と、大きい物音がして、反射で体がビクッとしてしまう。
周りもビクッと反応している。
何だ?今の物音。
尋常じゃないぐらいの大きさだぞ?
「………」
いや、物音の主は、見てもうおわかりだ。
VIPや薫たちが立っている、その奥には。
そのバケモノが…いる。
魔界に住んでるという、吸血魔獣という怪獣?…魔族だ。
バカデカい檻の中で、のっそりと動いた。
その際に、恐竜そのものな長くて太い尻尾が金属の鉄格子にぶつかったのだ。
動いてる…動いてるぞ?マジで…。
見てると、ざわざわしてくる。
しかし、同じ方向を見ているなずなが、ハッとして身を前に乗り出した。
「…な、何だこれは…!」



