「しかも、あれは吸血魔獣だ。教科書でしか見たことがない。魔界の最下層に生息しているスーパースペシャルレア。私も初めてだ…」
「…吸血?」
「あの頭の触覚が特徴。…あれで、生物の血を吸って養分とする」
「生き物の血?…じゃあ!」
生き物の血、吸血って…。
《…大量の血液が体内から消えているんだ》
そういうこと、でしょうよ…。
『なるほど、吸血魔獣…』
耳の無線から、綾小路室長の『ほおぉぉ…』と、感心めいた声が聞こえてくる。
そして、すぐに次の指示が出るのだった。
『…ブツ確認致しました。8割クロと見て、そのブツ回収のため、我々が臨場致します。しかし、モニタリング録画は継続。カメラは外さずそのまま』
一旦、無線連絡が切れる。
しかし、なぜ。
そんなSSR魔獣が?
なぜ、この学園の地下に?
そして、これが蠢く『魔力』の正体…!
そして…なぜ、VIPたちは、この魔獣とやらを目の前に平気でいるのか…!
「…おい、おまえら何だ!…どうやってここへ入ってきた!」
VIPの一人が、突然の侵入者である俺達を目にして声を荒げる。
二年の藤村だ。
何歩か足を進めて、こっちにやってきた。



