そう声を荒げて、ヨーテリをそっと床に降ろす。
ヨーテリの、わーい。仕事仕事ー。という声が聞こえた。
そして、なずなに尻を押され、ヨーテリはぴょんぴょんと飛び跳ねるように前進する。
ひとまず行ったか。
てくてくと歩いているその姿は目立つのだが…通りすがる生徒には気付かれていない。
やはり、この世のモノではないからか、普通の人間には見えないようだ。
…だが。
ヨーテリの足は次第に停まっていく。
完全に立ち止まると、ひょいと後ろを向いた。
そして、こっちをじっと見ている。
ど、どうした?
なずなちゃーん!
やっぱり遊ぼ遊ぼー!
そして、ワンっ!と一声あげて、一目散にこっちへダーッ!とダッシュしてくるではないか!
犬コロ、リターン…!
「な、なぬっ!」
ヨーテリは、なずなまっしぐらに四足歩行で飛びかかっていく。
軽やかに膝の上にポンと飛び乗り、前足でなずなの膝をカリカリカリカリ掻いている。
と、思ったら、なずなの指先にあしらったピンクのネイルをペロペロペロペロ舐め始めた。
なずなちゃんのつめかわいいー。
つめかわいいー。
…なずな。
この畜生、仕事をする気、全くないぞ?



