俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~


本当に、そっちの世界の話はよくわからないので。

この、式神がヨークシャーテリアとなってしまうことが、良しなのか悪しなのか、わからない。


なずなは顔を真っ赤にして、恥じているようだが。

どんな姿をしていようが、使い魔だから。

使い魔の仕事、ちゃんと出来れば良いんじゃなかろうか。



なずなは、尻尾フリフリで興奮しているヨークシャーテリアの式神に、小声で命を出す。



「…よし、ヨーテリ。向こうにある魔力の結界周辺を偵察してこい……わわっ!」



しかし、ヨーテリはなずなの命の途中で、ワンっ。と鳴きながら、ぴょんとなずなの膝の上に飛び乗る。

ハッハハッハと息遣いが荒いまま、なずなの膝の上でぴょんぴょん跳び跳ねていた。



すると、ヨーテリの鳴き声だけではなく、喋る言葉が頭に響いてくる。

犬が喋る?

もう、ちょっとやそっとのことでは驚かないぞ。

何たって、俺は陰陽師の助手…。





わーい。なずなちゃんだー。

遊んで遊んでー。





…あぁ、これは悪しだ。

飼い主…失礼、主の言うことを遮るなんざ。

おまえの技術が、才能が無いことを、この畜生が物語っている…。