すると、ザザッとノイズ音が聞こえる。
綾小路室長からの無線だ。
『こちら綾小路。君たちの疑問の通り、その扉の向こうへ偵察を出して。…なずな、式神。その距離なら入り込めるでしょ。どーぞ』
扉の向こうへ偵察?式神?
式神って。
確か、陰陽師の使い魔的存在みたいな。
陰陽師ドラマでやってた。
その式神は、女子供の姿をしていたが。
「…結界張ってあるんじゃなかったのか?どーぞ」
『扉の向こう全体じゃない。規模は極めて小さめだったはず。結界の周りに人間いるかぐらい調べられるでしょ。どーぞ』
「むむ…了解。式神で偵察を出す」
そう言って、なずなはブレザーの内ポケットに手を入れる。
取り出したモノとは…人のカタチに切り抜かれた白い紙。
その紙を指で挟み、ブツブツと小声で何かを唱える。
やはりそこは、陰陽師。
ドラマの通り、なずなも式神使えるんだ。
白い紙は、なずなの声に反応するかのように、白くポワンと輝き出す。
その光は大きくなり…なずなが手を離すと、宙にホワホワと浮かんでいた。



