すると、瞳真くんは何かに気付いたように、ハッと目を見開いている。
「伶士、ごめん。ダプルパチンコじゃなくてダブルデートだった」
「………」
そうですか…。
そんな間違え方、やめて。
天然この。
すると、背後から気配を感じる。
「水口パイセン、伶士殿!サボりはいかんですぜ?アップ始まっとりますよ!」
振り向くと、メガホンとホイッスルを首からぶら下げた新加入マネージャーが登場した。
首のメガホンを持って、俺と瞳真くんの腰をポカッとそれぞれ叩く。
むーだ。
なずなのギャル友、マブダチ。
むーこと、川村萌梨はあの後、サッカー部の室内練習に顔を出した。
練習見学。
経験者の新マネージャーがぜひ欲しい、マネージャー軍団、チーフのせづマネは『瞳真を視姦?!…入部してくれるなら、どんどん視姦しまくって!』と、自らのカレシを売った。
てなわけで、視姦権(…)を見事に得た川村は、その日にめでたく(?)入部を決めたのだった。



