無気力な一匹オオカミ男子に懐かれました。

そしてペットボトルを受け取ると、ゴクゴクとお茶を飲んで、それからふたを閉めて私に返してくれた。


「サンキュ」


「いえいえ」


ニコッと微笑んだら、そこで蓮水くんがボソっと一言。


「朝比奈って、間接キスとかへーきなんだ」


「へっ!?」


言われた途端ハッとして、顔がかぁっと熱くなる。


そ、そっか……。今のってよく考えたら間接キスだよね。


やだ私、何も考えてなかったよ。


思わず口元を押さえたら、蓮水くんがそんな私を見て笑いだす。


「ぷっ。今頃気づく?」


「ご、ごめんねっ! 今のはそんなつもりじゃなかったんだけど……!」


「いや、なんで謝んの。嫌だったら飲まねぇし」


「えっ……」


「意外と大胆だなーって思っただけ」