元カレ社長は元カノ秘書を一途に溺愛する

しばらくして静かな部屋に・・
『ぐ~』っと低い音が鳴り響いた。

「・・・え?」
「ごめん。腹減った。」
その音は瑠衣のお腹の虫が鳴った音で、杏奈は思わず笑った。
「ふふっ」
瑠衣は杏奈の肩に自分の頭をもたれると杏奈の腰に回している手に力を込めた。

「あーこのまま抱きしめていたい。離れたくない。」
「・・・」
「でも腹減った」
「ふふっ。何か買って来ましょうか?」
杏奈は抱きしめられたまま瑠衣に話しかける。

「いや。すぐに食べたい。それにコンビニあきた。」
「じゃあ、テイクアウトで買ってきますよ?」
「いや。食べに行く。」
「・・・」
その言葉に杏奈に過去の記憶がよみがえる。