瑠衣は携帯電話で夜景がきれいな場所を検索して、その場所を車のナビにいれた。

「よし!まずはここに行こう」

そこは近くのビルの非常階段だった。

「入れるかな」
「どうかな」

そんなことを言いながらナビに従い車を走らせる瑠衣。


たどり着いたビルは商業施設になっていて深夜でも非常階段に入ることができた。
・・・忍び込むことができたというほうが表現が正しいかもしれない。

「行こう」
瑠衣は無邪気な顔のまま、杏奈の手をひいて非常階段を登り始めた。

時々振り返り杏奈に笑いかける。