杏奈が社長室の扉を開けた時にはすでに夜になっていた。
そこから二人抱き合っていた時間があり、その間に社員はほとんど帰宅していて、会社には残っていない時間だった。
瑠衣は駐車場に着くと杏奈の体を助手席に乗せて、シートベルトまで閉めた。
「行こう」
「どこに?」
「順番は変えないとな」
「え?なに?」
「①夜景、②スープ、③アイスかな」
「・・・え?」
助手席の扉を閉めて、運転席に回った瑠衣の方を杏奈が見ると、瑠衣は杏奈の頬に手をあてた。
「かなえよう」
「え?」
「登山は今無理だけど。叶えられること、今からかなえよう」
無邪気な笑顔。
無茶なことを言われているのに、思わず笑ってしまうのは瑠衣の持っている世界観が、好きだからだ。どうしようもなく好きだからだ。
そこから二人抱き合っていた時間があり、その間に社員はほとんど帰宅していて、会社には残っていない時間だった。
瑠衣は駐車場に着くと杏奈の体を助手席に乗せて、シートベルトまで閉めた。
「行こう」
「どこに?」
「順番は変えないとな」
「え?なに?」
「①夜景、②スープ、③アイスかな」
「・・・え?」
助手席の扉を閉めて、運転席に回った瑠衣の方を杏奈が見ると、瑠衣は杏奈の頬に手をあてた。
「かなえよう」
「え?」
「登山は今無理だけど。叶えられること、今からかなえよう」
無邪気な笑顔。
無茶なことを言われているのに、思わず笑ってしまうのは瑠衣の持っている世界観が、好きだからだ。どうしようもなく好きだからだ。



