元カレ社長は元カノ秘書を一途に溺愛する

社長室の前。

杏奈は少し切れた息を整えようと何度か深呼吸をした。


そして・・・扉を開けると・・・

そこにはいつも用に社長用の椅子に座り仕事をしている瑠衣がいた。


もう深夜を回っている。

なのに・・・



瑠衣は杏奈に気づくと机の上の分厚い本を閉じて、立ち上がった。

「おかえり」
そう言って両手を杏奈に向かって広げる瑠衣に、杏奈は駆け出した。