僕らの幸福理論。


「……」

「え?伊都さん???」

「……言ったのは心和だからね。」

ゆっくり私を抱えテレビも付けたまま
寝室へ連れてかれ私は暗いままの少し荒れた
寝室で私を抱いた。


リビングにあるケータイに
あの人から電話があるのも知らずに
私は愛しい伊都さんの腕の中に居る。


「心和…ずっとずっとそばにいて」

切なそうな声で黒い瞳は私を逃さない。
果てそうな私は
声を振り絞って伊都さんに

「ずっとずっと…そばに…いる」