母を想えば



―――――― 


「・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・。」


・・・・??
なんだろう・・?


飲食店が立ち並ぶ街道を抜けた先、
“路地裏”という言葉がよく似合う細い道。


規制線を上げてくれた機動隊員に挨拶して、豊川さんと進んでいくと・・

ブルーシートの前で、関本主任がそこに置かれている遺体を見て佇んでいる様子だった。



「関本主任。おはようございます。」


「あぁ・・。・・テツさんも・・。」


「おはようございます。
珍しく元気が無いようですね。」


今日も張り切って猫背で、見た目病人の豊川さんが心配するほど・・

関本主任にいつもの覇気が無い・・。


「テツさん・・・これ・・・。」


関本主任が遺体を指さした。

その大きな背中で顔が見えていなかったので、豊川さんと一緒に覗き込む。




「・・・・・?」


事前に聞いていたとおり、50歳前後の男性が生気無く横たわっている。

でも・・・この人が一体・・?