『ンンッ、良い男だねぇ。
さすが専浄寺の息子、
豊川刑事の愛弟子です。』
『・・・・・・・・・・・・。』
『コソコソ隠れてないで出てくれば良かったじゃないですか。
彼の般若心経、私も聞きたかったのに。』
『・・・スミマセン・・・。』
『ンンッいやはや、それにしても、
“死者と話が出来る刑事”
改めてその力には恐れ入りました。
彼らの前ではどんな完璧な計画を練って完全犯罪を実行した犯罪者も無効化されてしまう。
私にとっても、
豊川刑事の存在は最大の不運でした。』
『・・・・・・・・・。』
『第1ラウンドは彼らの圧勝です。
しかし、豊川刑事は最後の最後に【ミス】を犯しました。
ンンッ、これで第2ラウンドの行方は混沌を極めてくるはずです。』
『・・先生・・“ミス”とは・・?』
『ンンッ、いいですか才谷君。
寿命80年として、人は2,522,880,000秒の時間を過ごします。』
『はい・・。』
『2,522,880,000秒の中の、
たった【3600秒】
しかしこの3600秒を与えてしまった事で、
彼女の運命は大きく変わろうとしています。
・・・楽しみですねぇ・・・。
ここからどういう展開を見せるか・・
ンンッ、実に楽しみです。』
『・・・・・。』
『私が知る限り、
現在全国にいる警察官の中で、“死者が視える力”を持つのは豊川刑事と星野君だけです。
つまり、あとは何の特殊能力も持たない“ただの刑事”達ばかり。』
『・・・・・・。』
『まず間違いなく第2ラウンドはここセイズ市では起きない。
霊視コンビがいなければ、
一筋縄ではいきませんよ。』
『じゃ、じゃあ・・・・。』
『ンンッ・・ンンッ・・
・・フッ・・フフッ・・
応援したいところではありますが、
まず間違いなく真相には辿り着けない。
・・・第2ラウンドは・・
警察の惨敗で終わるでしょう。』
『・・・・・・・・・。』
『ンンッ、さぁ面白くなってきました。
予想通りあっけなく敗れ去るのか、
それとも私の想像を超える“変態”が現れて、
大逆転を見せるのか。
私達も見届けに行きますよ才谷君。』
『はい・・・・灰原先生・・・。』



